2012年4月22日日曜日

書評 『歴史を変えた火山噴火』

わずか1年余り前に311東日本大震災があったばかりだが、この本を読むと自然災害の大本命は火山噴火に思えて来る。
確かに大地震も大災害ではあるが、超巨大噴火は人類の歴史を変え、文明滅亡の直接間接の原因にもなって来た。
影響の範囲も火山周辺に限らず、成層圏に達した硫黄酸化物などエアロゾルは「火山の冬」をもたらし、世界中に数年から数十年にわたり異常気象をもたらす。
世界有数の火山国でもある日本は、まったく他人事ではないのである。
日本は、たまたまここ100年ばかり比較的小規模な噴火しかなく、火山学者ですら日本では大規模な噴火は起きないという安全神話を信じて来たらしい。
火山に対する予知や備えも地震予知や対策に比べるとかなり遅れているようだ。
しかし、阪神大震災や未だに収束しない福島原発事故など、根拠のない安全神話が脆くも崩れ去るのを我々は見て来た。
8段階で評価される火山爆発指数(VEI)で最高の8や7の超巨大噴火が懸念されている火山は今も世界中にある。
時限式の水爆を幾つも抱えているようなものだ。
人類に何ができるかは甚だ心もとないが、天災に人災を上塗りするようなことが無いよう最大限の備えを怠るべきではないだろう。

『歴史を変えた火山噴火』 石弘之 著

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